宇都宮さん、カジノ反対でがんばれ!

2020年06月30日

2020.6.30

宇都宮さん、カジノ反対でがんばれ!

カジノの是非を決める横浜市民の会

小林 節(弁護士)

岡田 尚(弁護士)

 宇都宮けんじさんは、カジノ付IRに反対の立場を公約として明確にされ、しかも緊急3課題の1つとして位置付けられています。

 現知事は、選挙戦のなかではカジノ誘致に関して、調査費名目の予算措置を講じているにも拘らず、その是非について意見を明確にされていません。私たちは、3年前の横浜市長選挙でカジノ反対の圧倒的市民の声に押され、「白紙」と表明し当選直後も「市民対象にアンケートを実施し、時間をかけて判断したい」と言っていた林市長が、昨年8月22日、市民にアンケートどころか何ひとつ説明せず、与党(自公)の市会議員にも「根廻し」もせず、突如「誘致」を正式表明し、市民を馬鹿にし裏切ったことを絶対忘れません。その翌日、パリで開かれる安倍・トランプ会議への手みやげ(トランプ大統領の選挙資金・政治資金の大金主のカジノ事業者ラスベガス・サンズの横浜カジノへの参入の水先案内)だったとあれば、怒りは尚更です。小池さんにも、似たような臭いを感じます。カジノは賭博場です。賭博場を開場した者は刑法一八六条二項によって、三月以上五年以下の懲役に処せられます。これを一般的に合法化するわけにいかないので、加計学園のときと同じように規制緩和のための「特区」をつくって、そこに限って認めようというのです。出発から汚い、胡散臭さは拭えません。

 日本でギャンブル依存症は三〇〇~五〇〇万人、コロナ自粛下のなかでも都県をまたいでパチンコしに動いた人たちが確実にいました。しかも即効治療の決め手はない、と言われています。どこから見ても、この国を亡国に導くものと言わねばなりません。カジノは、海外からの観光客(インバウンド)をあてにしたもので、今回のコロナ・パンデミックは、その経済的根拠が全く崩れたことを露わにしました。そのことにいち早く気づき「これでは儲かる保障がない」と、これまで横浜を最大かつ唯一のターゲットにしてきたラスベガス・サンズが、横浜どころか「日本でのカジノ開業を断念した」と公表しました。世界の他のカジノ業者も収益ゼロと閉鎖が続出。日本への投資額とされる約1兆800億円もの資金調達は困難とみられています。横浜では、「カジノの是非を決める横浜市民の会」が結成され、条例制定を求める住民投票運動が取り組まれており、私たちは、その共同代表と運営委員会委員長を務めています。宇都宮さんが、「人の不幸の上に幸福は築けない」と述べられていることを新聞で拝見しました。私たちの会が、昨年11月6日発足したときの設立趣旨の冒頭の書き出しが実は全く同じ言葉でした。市内全野党も揃い踏みで応援してくれています。

 「亡国のカジノ」は、つぶせるし、つぶさなければなりません。都知事選を通じて都民の声が大きく拡がり、深まることを、それによって、宇都宮さんの当選を確実なものとすることができるよう、横浜からお祈りし、心からの連帯を表明し、応援のエールといたします。