小池都知事の「ソーシャルファーム」推進とは?

2020年06月21日

 小池都知事の政策「東京大改革2.0」を眺めるとカタカナ語がいくつもあるのですが、「就労困難者が自分らしく働くことができる「ソーシャルファーム」推進」との政策がありました。公式ホームページの実績の中にも、「都道府県で初の「ソーシャルファーム」条例を制定」とありました。

 このソーシャルファーム条例に関しては、自由法曹団東京支部が「「都民の就労の支援に係る施策の推進とソーシャルファームの創設の促進に関する条例」制定に抗議する声明」を発表しています。

 詳しくはその声明を読めば分かりますが、問題点の指摘を引用すると次のとおりです。

 このように、ソーシャルファーム条例は、その実態が都民に対する直接の就労支援ではなく、定義もあいまいで真に都民の就労支援に資する保証もない「ソーシャルファーム」を名乗る団体に税金を配分するための条例といっても過言ではなく、到底看過できない。

 さらに、実質的にソーシャルファーム条例の検討を行ってきた有識者会議は、条例に基づくものではなく、違法である可能性が高い。

(中略)

 加えて、同有識者会議には、小池都知事が環境大臣の役職にあった時期に同省事務次官を務めていた炭谷茂氏(恩賜財団済生会理事長)が委員に加わっており、同氏は「ソーシャルファームジャパン」なる会の理事長も務めている。同氏は、有識者会議において、「ソーシャルファーム」の重要性を説き、公的援助が不可欠、と述べている。

 このような事実からも、ソーシャルファーム条例は、「ソーシャルファーム」を名乗る団体、特に小池都知事の20年来の知人である炭谷茂氏ないしその関係団体に対して、都民の血税を注ぎ込むことが予定されたものであり、附属機関条例主義が防ごうとしている「首長による暴走」が正に現実化した条例ということができる。

 ソーシャルファーム条例の目的は賛同できるとしても、もっと個別的具体的な政策を地味にやってみてはいかがでしょうか?宇都宮けんじさんの「重要政策01 だれもが働きやすく、くらしやすい希望のまち東京をつくります」には様々な分野にわたって、キメ細かく政策が掲げられています。仕事の政策もやっぱり宇都宮けんじさんですね♪