小池都知事への8つの公開質問を読む~Q3:あなたは、現場の実態を把握した上で、「必要な検査が行われている」と答えているのでしょうか?

2020年07月02日

質問3は検査の実態に関する質問です。質問3には4つの段落があります。

「あなたはこれまで都議会でも「必要な検査が行われている」と答弁してきましたが、保健所に検査を申し込んだ医療機関からは、「中等症以上の肺炎のある患者か濃厚接触者・海外渡航歴がある人以外は検査できない」と保健所から断られるケースが報告されており、板橋区議会での担当課長の答弁でも、「検査に関しては制限せざるを得なかった」と答弁しています。」

第1段落:板橋区議会の議事録を調べたところ、これが合致しているのか確認していませんが、こういう質疑がありました。違っていたらご指摘下さい。

◆吉田豊明

そのような厳しい状況の中で的確に判断していかなきゃいけないのはなかなか大変だと思うんですけども、先ほどのPCRセンターをつくる根拠として、受けられない方がいらっしゃるということがあって、つまりこの前の段階では、板橋区の状況は非常に厳密に緊急性の高いものしかPCR検査を受けられない、そういう体制だったというふうに理解してよろしいのですか。

◎健康推進課長

先ほどの私の発言のことだと思うんですけれども、電話相談の苦情、要望の中で、検査が受けられない、あるいは検査を受けたいんですけどという要望が多かったというふうに申し上げたつもりです。今、予防対策課長がおっしゃったように、うちのほうで聞き取りをして、検査をする必要があると。主に今説明にあった保健師が直接お電話を聞いて判断したものについては、その緊急度に応じて、コロナ外来のほうを紹介してきました。

「事実として、4月11日に世田谷区の社員寮で亡くなっているとことを発見された男性は、4月3日から保健所に電話をかけ続け、6日後にようやくかかりつけ医からの依頼でPCR検査を受けられたが、検査の結果待ちの段階で治療を受けることなく孤独死し、死の2日後に陽性と判明しました。」

第2段落:亡くなった後に陽性と判明した痛ましい事例で報道もされました。50代の男性会社員の事例です。4月13日に新型コロナによる肺炎が死因だと妻が警察から知らされ、電話殺到を受け、ようやく世田谷区が相談センターの態勢を強化しました。

「日本医師会も、医師が必要と判断していたにもかかわらず、検査につながらなかった「不適切事例」が全国で少なくとも290例あったと発表しています(2020年3月18日)。その中には東京の事例も36例含まれています。」

第3段落:日本医師会は、医師がPCR検査を必要と判断したにもかかわらず、検査に結び付かなかった不適切と考えられる事例が生じていることを受けて、2月26日から3月13日まで、都道府県医師会の協力を得て調査を実施しました。最終的には3月16日正午現在の報告数が取りまとめられましたが、不適切事例として報告されたのは、26医師会から290件で、大阪47件、東京36件、兵庫27件、埼玉20件、熊本15件等でした。報道されている事例が特別な事例ではなく、東京を含めて全国的にあったのです。

「あなたは、このような実態を把握されていますか。それでも「必要な検査が行われてきた」という認識は変わりませんか。」

第4段落:日本医師会の調査結果や個別的な事例からしても必要な検査が行われているとは言えない実態があったというべきですが、そうした実態把握の有無及び「必要な検査が行われてきた」という認識について厳しく質問するものです。

#小池都知事は宇都宮さんの質問に答えてください